神戸商工会議所は、会員企業のデジタル化を支援するため、関連情報の提供や個別相談の対応、ビジネスマッチング事業等を展開している。
こうした取り組みの一環として、9月17日、AI活用の最新トレンドや具体的な成功事例を学ぶとともに、AIベンダー企業・スタートアップ5社によるプレゼンテーションを行うセミナーを開催した。
基調講演として、フロンティア・マネジメント株式会社の企業価値戦略部シニアディレクターの青木健憲氏が登壇。同社はDXコンサルティングの部門で数多くの実績を上げており、これまでの支援実績からAIをどうビジネスに活用するべきか、導入までの道筋を事例と併せて紹介した。
青木氏は、AI導入時に陥りがちな代表的な罠として、「目的が無いままでの推進」「社内データを把握していないこと」「投資対効果が見合わないとすぐ判断してしまうこと」「従業員の協力が得られないこと」などを紹介した上で「罠はテクノロジー以外の面で多く存在する」と強調した。
こうした罠を切り抜けるための成功のポイントとして、「①経営層の意思と現場の課題を理解したミドル・マネジメントが主体となり推進すること」「②データの種類・量・形式・内容を把握し、蓄積すること」「③予測AIを導入するだけでなく、予測結果を用いてどのように最適化を実施するのかアウトプットまでを考えること」「④導入後する効果を挙げることは難しいため、継続的に根気よくAIを育てること」「⑤導入効果と難易度の観点から、事前に導入領域の優先順位を決定すること」と呼び掛けた。
「AIは万能ではないため神格化するべきではなく、あくまで指示を出す意思決定者は人。一時的かつ部分的な業績の低下を事前に織り込み、根気よくAIを継続改善することが重要。また、現場の反発を予想し、AIを従業員の競争相手として捉えずに、隣に寄り添うバディであることを説明することが大切」とアドバイスした。
続いて、AIベンダー企業・スタートアップ5社によるプレゼンテーション・ピッチを行い、具体的なソリューションを紹介。
講演終了後には、登壇企業と参加者の交流会を開催。新たなビジネスチャンス、出会いの場として交流を深めた。
参加者からは、「中小企業にとってもAI活用は身近にだと感じた」、「プレゼンテーションが有意義。また次回も参加したい」との声があり、AI活用の可能性を再確認する機会になった。