神戸商工会議所と日本政策金融公庫、神戸市、アンカー神戸は、起業家の仕事を最も身近で見守ってきた「パートナー(配偶者)」の視点から、起業家の姿に迫る「イノベーションセミナー」を開催した。非接触の空中ディスプレイ装置を開発するMIRAI BAR㈱代表取締役の髙島一郎氏、突っ張り棒でトップシェアを誇る平安伸銅工業㈱代表取締役の竹内香予子氏、とろさば料理専門店SABARの運営や養殖事業を手掛けるフィッシュ・バイオテック㈱代表取締役の右田孝宣氏が、それぞれのパートナーと共に登壇した。
3社の代表者による事業プレゼンの後、パートナーを交えてディスカッションを実施。髙島社長の妻・しのぶ氏は元プロテニスプレーヤー。経営には参加せず、家庭ではあえて仕事の話題を抑え、夫や子供を支えている。竹内社長の夫・紘氏は、常務取締役として経営に参画。家庭でも事業に関するコミュニケーションが尽きない。右田社長の妻・史江氏は、同社でパート従業員として働き、何気ない会話が事業発展のきっかけになったことも多い。
パートナーの経営への関わり方や、家庭での寄り添い方はそれぞれ異なるが、「夫婦の会話の中から事業のヒントを得たこともあった」「苦しい時にパートナーの一言で救われた」との体験が語られ、パートナーとの普段の会話が、モチベーション向上や事業の進展に繋がるな
ど共通点も明らかとなった。特別ゲストの関西経済同友会代表幹事の生駒京子氏は、「厳しい社会で奮闘しているスタートアップや起業家に対し、パートナーはそれぞれのやり方ながらも、思いやりや愛情を持って見守り、アドバイスをしている。相手を気遣いながら二人三脚で頑張っていることがよく分かった」と締めくくり、「パートナーへの感謝を忘れず、今後も事業に取り組んでほしい」と登壇者へエールを送った。