Report

活動報告・支援事例

(2021.12.14)第3回KCCI Startup Pitch & Meet

  •  神戸商工会議所では、兵庫県内を中心に事業展開するスタートアップ企業が、自社の製品やサービスを紹介するピッチイベントを定期的に開催している。3回目となる今回は、空中ディスプレイの開発や、AIを活用したキャリア支援サービスなど、ユニークなビジネスモデルを持つスタートアップ4社(右ページ参照)が登壇。参加した会員企業に向け自社のビジネスを紹介し、協業を訴えた。ピッチ終了後には、著名なスタートアップ起業家であり、ネットショッププラットフォーム「STORES」を展開するヘイ㈱代表取締役社長の佐藤裕介氏(神戸市出身)による講演会を開催した。
     佐藤氏はまず、「地域に根を張り歴史のある人気店でも、デジタルに対応できなければ生き残れない時代になっている」と現状を指摘。また、「スタートアップの世界では、周りにとんでもない能力を持つ人も多が、誰かの真似をするのではなく、自分らしい勝ちパターンを見つけるべき」と述べ、同社約400名の社員に対しても、「自分を掘り下げて、その人らしいやり方で成果を挙げている人を評価し、支援している」とチームビルディングの秘訣を強調した。
     コロナ以降の働き方について、「場所に関係なく仕事ができる環境になり、東京に比べてコストが低い地方都市で起業することが有利になりつつある」と分析。一方「成長するためには、情報が極めて重要」と指摘。自分たちの達成度を評価する際には、事業計画を見るだけでは不十分で、同業他社の伸びを見る『マーケットのレンズ』と、同業ではないが類似のビジネスモデルを持つ企業を見る『ベンチマークのレンズ』の2つが必要とし、「経営者はどこにいようと生きた情報を得るために力を注ぐべきだ」とアドバイスした。
     イベント終了後には、登壇スタートアップの製品展示や、参加者らによる活発な交流が行われた。