事例紹介

有限会社グリーンスペース造園 様

  • 有限会社グリーンスペース造園 小山 茂樹 社長

  • 神戸の新商品にも認定され、認知度の向上にも取り組む

  • 月に数回、キットの設置現場に足を運びメンテナンスを行う。

事業内容を教えてください

弊社は、神戸市垂水区で昭和54年より造園業を営んでおり、一般家庭の外構工事などをメインに行ってお ります。また、3年ほど前から初心者でも手軽に水耕栽培を楽しめる「浮かせてキット」の販売も行っております。水耕栽培のキットを商品化しようと思ったきっかけは、大学生の頃に水耕栽培の現場を見学したことでした。造園業でどうしても水耕栽培を広めたいという想いを捨てきれず、7年の歳月をかけて「浮かせてキット」の商品化に成功。神戸商工会議所さんに紹介された神戸市の認定制度『神戸の新商品』にも選んで頂きました。

どのような課題を抱えていたのですか?

弊社が開発した水耕栽培キット「浮かせてキット」は、①野菜が大きく育ちやすい、②メンテナンスが簡単という特長を持つ特殊な構造のため、特許を取得したいと考えました。しかし、特許の申請やアドバイスをしてもらう弁理士さんとの人脈が無く困った記憶があります。また、本業である造園関係の人脈ではキットを店頭で販売してくれるバイヤー企業は無く、せっかく完成させた商品を知ってもらうために、販売先の開拓も大きな課題でした。

どのような販路開拓事業を利用されましたか?またどのような成果がありましたか?

当時、お世話になっていた神戸商工会議所の経営指導員の方に悩みを相談したところ、弁理士さんを紹介してもらうのと同時に、神戸商工会議所が開催している『販路開拓市』のことを教えてもらいました。販路開拓市では、ホームセンターなどのバイヤーさんとの商談を通じて貴重なアドバイスをもらうことができました。また、会議所『兵庫・神戸アライアンス商談会』にもエントリーし、多くの方に商品のことを知ってもらいたいと思い、規模を問わず幅広い業種の方と商談させて頂いています。最近では、鉄道会社様とマッチングしてお話ししたところ水耕栽培キットに関心を持って下さり、現在大型のキットをビルの屋上や空き地に設置して野菜を栽培する新規事業の立ち上げに協力させて頂いています。

営業活動で成果を出すために行っている工夫などを教えてください。

造園業で培った技術を生かし、企業様向けに大型の水耕栽培キットを提案する際には、その都度パース図(完成イメージ図)を製作するようにしています。手間はかかりますが、商品を設置したイメージをして頂きやすくなります。また、商品を改良した際には、過去に名刺交換をしたバイヤー企業などに対してプレゼン資料をダイレクトメールで送るなどしており、コンスタントに連絡を取ることが大切だと思っています。

今後の目標や展開を聞かせてください。

私は「浮かせてキット」で日本の農業を変えたいと思っています。今まで農業は、クワやカマを使って汚れながら行うのが当たり前でした。それをビルの屋上や埋め立て地の空き地で野菜が作れるようになれば神戸のような都会から農業を発信できるようになると思います。また、「浮かせてキット」を使えば、子どもたちが自分で野菜を作って自分で食べるという経験をさせることができるため、『食育』にも貢献できると考えています。

これから販路開拓に取り組む企業へ一言お願いします

明確なビジョンと広い視野を持つことが大切だと思います。目先の売上や利益にとらわれることなく、目指すべきところに向かって頑張って欲しいと思います。神戸商工会議所は様々なビジネスマッチングの取り組みをしていますので、皆さんも是非参加されることをお勧めします。